「今、少し相談してもいい?」。そう言われると、何とかして力になりたくなる。 ところが、話を聞き終わる前に解決策を伝えたら、相手が黙ってしまうことがあります。相手は答えが欲しかったのでしょうか。それとも、まず状況を整理したかったのでしょうか。
相談されたときに最初に確かめるのは、自分がどんな助言をできるかではありません。相手が今回の会話に何を求めているかです。答えを急がず、相手の言葉を読むところから始めます。
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興味を、判断より先に置く
たとえば同僚から「仕事が重なって、もう無理かもしれない」と相談された場面を考えます。「優先順位を変えればいい」と助言する前に、「何がいちばん負担になっている?」と聞いてみる。締切なのか、担当者との関係なのか、そもそも何を優先してよいか分からないのか。必要な関わり方は、答えによって変わります。
ここで使う社会人先生の既存の考え方が、ギブ&ギブ&「ギブ」です。第三の「ギブ」は、相手を自分とは無関係な問題の持ち主として切り離さず、相手の現実を自分のこととして考える姿勢です。これは相手に代わって結論を出すことでも、すべての負担を引き受けることでもありません。

分かったつもりで閉じない
「きっとこうしたいはずだ」と思ったときほど、いったん確かめます。たとえば「今日は話を聞いてほしい? それとも、一緒に整理したい?」。その一問で、相手が選びたい会話の進め方が見えてくる場合があります。
ただし、緊急性のある安全上の問題や、専門的な判断が必要な相談では、話を聞くだけで終えてよいとは限りません。必要に応じて専門家や関係者につなぐことも、相手の現実を大切にする選択です。一方、自分に対応できない事情まで引き受け続ける必要もありません。
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次の現実で確かめる
次に相談されたら、答えを出す前に一問だけ置きます。 相手が何をいちばん困っているのか、何を一緒に考えたいのかを聞きます。そのうえで、本人が次にどうしたいかを確認します。自分の助言が正しかったかではなく、相手の希望と状況を以前より正確につかめたかで振り返ります。
相手の話を最後まで聞いても、すぐに結論が出ないことはあります。それでも、相手が自分の言葉で次の選択を考えられるようになったなら、その会話には意味があります。
現実で試す前に、もう一つ読む。
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