長い文章を読み始めた場面。
全部を同じ重要度で追い、途中で前の内容を忘れる。
その瞬間、いつもの判断が先に出ます。
でも、事実と自分の読みは同じものではありません。
文章を読んでも内容が頭に入らないのは、なぜか
強く働いている前提を言葉にすると、『読解力があれば、一度読んだだけで全部分かる』です。
この前提がいつも間違っているわけではありません。
ただ、前提だと気づかず使うと、別の選択肢が見えにくくなります。
まず、確認できる事実と、自分が加えた解釈を分けます。
たとえば、説明文で一文ずつ意味は分かっても、筆者が何と何を比べているかを見失うことがあります。
言葉の関係を読む必要があります。
感情や直感を否定するためではありません。
現実のどこまでが事実で、どこからが自分の読みなのかを確かめるためです。
学習科学から見る。
人がどのような活動や環境の中で理解を深め、知識を使える形へ変えていくかを研究する学際領域です。
今回も、知っただけで終わらず、試す、確かめる、修正するところまでを学習として扱うと、実践につながります。
2|ナリキル訓練〈意識〉。
無意識を利用するために、視座を育てる段階です。
今回はこの中の一つのノードだけを主役にします。
国語ルート|言葉から視座を育てる。
読む → 解く → 書き換える。
言葉から、自分だけの位置を相手・場〈全体〉へ広げます。
文章を読んでも内容が頭に入らないとき、ボケ・ツッコミで何を読むか
国語ルート|ボケ・ツッコミ(読む)|問題発見法
国語ルートは、言葉から視座を育てる体系です。
正式な流れは、「読む → 解く → 書き換える」です。
今回は、その中の「ボケ・ツッコミ|読む|問題発見法」に絞ります。
ボケ・ツッコミは、国語ルートの「読む」を担う問題発見法です。
違和感、ズレ、思い込み、前提を拾い、「それ、本当?」「なぜ、そう思った?」と問い直します。
正解探しではなく、まだ見えていない違いを見つけるために使います。
国語ルートとは、私たちが日本語を通して無意識に使っている、書かれていないもの・身体感覚・複数の意味・相手と場を読む力を意識的に鍛え、「読む → 解く → 書き換える」によって一つの意味世界への固定をほどき、自分の見方を読み、相手の視座へ入り、場〈全体〉まで捉えることで、言葉から視座を育てる
「それ、本当?」
「なぜ、そう思った?」
答えを急がず、まだ読めていない意味がないかを見ます。
未来人にナリキル。
未来人にナリキルとは、未来を予言したり、願うだけで結果を変えたりすることではありません。
実現したい未来にいる自分なら、いま何を重要だと見て、何を選ぶのか。
その判断基準を一時的に借り、現在の事実へ戻して使う練習です。
未来側の判断基準を借りると、目の前の不安だけを材料にしなくて済みます。
ただし、未来の気分へ逃げるのではありません。
いまある条件・制約・相手・期限を見たうえで、未来人ならどの一手を普通に選ぶかまで具体化します。
無意識を利用するために、視座を育てる。
その中核訓練が、ナリキル訓練。
ナリキリで深く入り、離見の見で高く見る。
そして、高く見て、具体へ下ろす。
現実へ戻すと、何が見えるか
ゼロから覚える必要はない。
今回の土台になるのは、対立、因果、言い換えを拾って文章の骨組みを見るという、すでにある力です。
うまく使えた場面を一つ思い出し、条件だけを今回へ移します。
方法を使うことと、現実を無視することは違う
でも、見方を変えれば何でも解決するわけではありません。
期限、権限、安全、相手の明確な拒否、数字上の制約は、そのまま条件として残します。
未来人の視座は、現在を否定する道具ではありません。
都合の悪い情報を消さず、現実を材料にしたまま判断基準だけを動かします。
一つの方法だけで現実のすべてを説明しないことが大切です。
今日の前進を一つ残す
今日の一手。
一段落ごとに『結局ここは何の話?』を一言で置く。
一度に全部を変えません。
まず一つだけ現実で試します。
そのあと、『読み終わったあと、文章の流れを三つ以内で説明できたか』を観測します。
合えば残し、合わなければ修正します。
試す → 観測する → 自分の型へ。
小さく試し、「読み終わったあと、文章の流れを三つ以内で説明できたか」を見ます。
効いた部分だけ残し、次の場面でも再現するか確かめます。
自分メソッド化とは、視座を動かしたあと、現在の条件へ戻して一手を選ぶを自分の言葉と行動へ直すことです。
関連して読む。
中学生・やる気で文章を読んでも内容が頭に入らない
会議で発言できないとき
選択肢が多いと決められないとき、どうする?
社会人先生の全体像を読む
この記事で扱った一つの見方を、「現実を動かす技術」全体の中で読みたい方はこちらへ。
公式note|現実を動かす技術
