中学生を前にすると、作文で何を書けばいいか分からないとき、どうする?|事実と解釈を分ける

中学生を前にすると、作文で何を書けばいいか分からないとき、どうする?|事実と解釈を分ける

中学生。
白紙を前に最初の一文を考える場面。
中学生では、良い文章を最初から書こうとして、書き出せなくなる。
その瞬間、いつもの判断が先に出ます。
でも、事実と自分の読みは同じものではありません。

目次

変えるのは事実ではなく、判断の順番

たとえば、中学生で、テーマについて考えはあるのに、きれいな書き出しを探して時間が過ぎることがあります。
書くことで考えが見える場合もあります。
相手の気持ちを当てにいかず、確認できる情報を一つ増やします。
感情や直感を否定するためではありません。
現実のどこまでが事実で、どこからが自分の読みなのかを確かめるためです。

強く働いている前提を言葉にすると、『文章は、考えがまとまってから書くものだ』です。
この前提がいつも間違っているわけではありません。
ただ、前提だと気づかず使うと、別の選択肢が見えにくくなります。
まず、確認できる事実と、自分が加えた解釈を分けます。

ここで、学習科学を一つだけ使う。
人がどのような活動や環境の中で理解を深め、知識を使える形へ変えていくかを研究する学際領域です。
今回も、知っただけで終わらず、試す、確かめる、修正するところまでを学習として扱うと、実践につながります。

2|ナリキル訓練〈意識〉。
無意識を利用するために、視座を育てる段階です。
今回はこの中の一つのノードだけを主役にします。

国語ルート|言葉から視座を育てる。
読む → 解く → 書き換える。
言葉から、自分だけの位置を相手・場〈全体〉へ広げます。

ナナイで見方をほどく

国語ルート|ナナイ(解く)|問題解決法
国語ルートは、言葉から視座を育てる体系です。
正式な流れは、「読む → 解く → 書き換える」です。
今回は、その中の「ナナイ|解く|問題解決法」に絞ります。
ナナイは、国語ルートの「解く」を担う問題解決法です。
何が起きているか。
なぜそうなっているか。
別の言葉にすると何と言えるか。
三つを行き来し、問題を大きな塊のまま抱えず、扱える形へほどきます。
国語ルートとは、私たちが日本語を通して無意識に使っている、書かれていないもの・身体感覚・複数の意味・相手と場を読む力を意識的に鍛え、「読む → 解く → 書き換える」によって一つの意味世界への固定をほどき、自分の見方を読み、相手の視座へ入り、場〈全体〉まで捉えることで、言葉から視座を育てる

未来人にナリキル。
未来人にナリキルとは、未来を予言したり、願うだけで結果を変えたりすることではありません。
実現したい未来にいる自分なら、いま何を重要だと見て、何を選ぶのか。
その判断基準を一時的に借り、現在の事実へ戻して使う練習です。
未来側の判断基準を借りると、目の前の不安だけを材料にしなくて済みます。
ただし、未来の気分へ逃げるのではありません。
いまある条件・制約・相手・期限を見たうえで、未来人ならどの一手を普通に選ぶかまで具体化します。
無意識を利用するために、視座を育てる。
その中核訓練が、ナリキル訓練。
ナリキリで深く入り、離見の見で高く見る。
そして、高く見て、具体へ下ろす。

ここで混同しやすいこと

でも、見方を変えれば何でも解決するわけではありません。
期限、権限、安全、相手の明確な拒否、数字上の制約は、そのまま条件として残します。
未来人の視座は、現在を否定する道具ではありません。
都合の悪い情報を消さず、現実を材料にしたまま判断基準だけを動かします。
一つの方法だけで現実のすべてを説明しないことが大切です。

小さく試して、あとで確かめる

今日の一手。
中学生で、相手の意図を決めつける前に、確認できる事実を一つ増やす。
一度に全部を変えません。
まず一つだけ現実で試します。
そのあと、『相手についての推測と、実際に確認できたことを分けられたか』を観測します。
合えば残し、合わなければ修正します。

日本の日常にある、小さな強み。
完成形を狙わず、材料を先に外へ出す。
これは特別な才能というより、日常ですでに使っている調整です。
名前をつけて再利用できるようにします。

一回で正解にしない。
自分の現実で一度試し、「相手についての推測と、実際に確認できたことを分けられたか」を観測します。
合えば残し、合わなければ直します。
視座を動かしたあと、現在の条件へ戻して一手を選ぶ。

このテーマを別の角度から読む。
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この記事を書いた人

きしゃこく先生のアバター きしゃこく先生 報道記者出身の国語教師

報道記者として、東日本大震災の現地取材をはじめ、災害・危機管理や科学技術を取材してきました。現在は国語教師として、取材と教育で培った「読む・問い直す・書き換える」を軸に、大人が自分の現実を動かすための技術を研究・発信しています。

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