頼まれると断れないのはなぜ?|職場で無理を抱えないための一問

頼まれたら断れる?

『今日中にお願いできますか』。

その一言を聞いた瞬間、自分の予定より先に相手の困った顔が浮かぶ。

できるかを確認する前に、引き受ける方向へ身体が動きそうになる。

まず「それ、本当?」

と問い、まだ見えていない違いを読みます。

目次

仕事を断れないのは、なぜか

ここでは、助けるか断るかの二択に見えます。

でも本当に読むべきなのは、相手が必要としている結果と、自分が守る必要のある約束です。

『全部引き受ける』以外にも価値提供はあります。

まず、確認できる事実と、自分が加えている解釈を分けます。

感情や直感を否定するためではありません。

現実のどこまでが事実で、どこからが自分の読みなのかを確かめるためです。

仕事を断れないとき、ボケ・ツッコミで何を読むか

国語ルート|ボケ・ツッコミ(読む)|問題発見法

国語ルートは、言葉から視座を育てる体系です。

正式な流れは、「読む → 解く → 書き換える」です。

今回は、その中の「ボケ・ツッコミ|読む|問題発見法」に絞ります。

ボケ・ツッコミは、国語ルートの「読む」を担う問題発見法です。

目の前の現実にある違和感、ズレ、思い込み、前提を読み、「それ、本当?」

「なぜ、そう思った?」

と問いを立てます。

社会人先生における「読む」は、正解を探すことではありません。

「知っているつもり」を手放し、まだ見えていない違いを見つけ、問いを育てることです。

まず、目の前の現実にある違和感やズレを一つだけ拾います。

そして、「それ、本当?」

「なぜ、そう思った?」

と問いを立てます。

答えを急がず、まだ読めていない別の意味がないかを見ます。

現場で見えてきたこと

報道記者時代、情報が欲しい気持ちが先に立つと、相手ではなく情報を見てしまうことがありました。

相手の話を聞き、相談に乗り、目の前の人に必要な価値を考えるようになってから、信頼の意味が変わりました。

相手を思いやることと全部引き受けることは違う

でも、関係性や役割によっては簡単に断れないこともあります。

その場合も、無条件に受けることと、条件を確認して受けることは別です。

違和感を見つけることは、何でも疑うことではありません。

確認できる事実を残しながら、自分が一つの意味世界へ固定されていないかを読みます。

それでも、現実の見え方・理解・判断を増やすために使える範囲はあります。

一つの方法だけで現実のすべてを説明しないことが大切です. 確認できる事実、相手の反応、身体・状態・環境など、まだ変えてはいけない条件は残します。

急な依頼へ返す一つの質問

返事の前に『いつまでに、どの状態まで必要ですか』を確認します。

そのうえで『今日はここまでならできます』『明日の午前ならできます』と範囲を返します。

断ることではなく、成立する条件を一緒に読む練習です。

一度に全部を変えません。

まず一つだけ現実で試します。

そのあと、何が変わり、何が変わらなかったかを観測します。

合えば残し、合わなければ修正します。

次に似た現実へ出会ったとき、同じ答えを選ぶ必要はありません。

「目の前の事実と、自分が加えている解釈を分け、「それ、本当?」

と一度問い直す」を使い、まず自分で現実を読み直します。

読む。

解く。

書き換える。

その結果を現実で確かめ、必要なら修正します。

現実を確かめたうえで、何を残し、何を変えるかは、最後に自分で決めます。


社会人先生の全体像を読む

この記事で扱った一つの見方を、社会人先生の「現実を動かす技術」全体の中で読みたい方は、こちらへ。

https://note.com/kisha_koku/n/n3190b6bb805d

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この記事を書いた人

きしゃこく先生のアバター きしゃこく先生 報道記者出身の国語教師

報道記者として、東日本大震災の現地取材をはじめ、災害・危機管理や科学技術を取材してきました。現在は国語教師として、取材と教育で培った「読む・問い直す・書き換える」を軸に、大人が自分の現実を動かすための技術を研究・発信しています。

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