部下が話し始めて一分もたたないうちに、答えが浮かぶ。
早く役に立ちたくて、その答えを渡す。
でも相手が欲しかったのは、解決策ではなく整理する時間だったかもしれない。
事実と解釈を分け、ナナイで意味と構造を解きます。
相談でアドバイスを急ぐと、なぜズレるのか
解決策が間違っているとは限りません。
ただ、相手が欲しいのが整理なのか、判断材料なのか、具体策なのかが分からないまま答えると、正しい助言でも届きません。
まず、確認できる事実と、自分が加えている解釈を分けます。
感情や直感を否定するためではありません。
現実のどこまでが事実で、どこからが自分の読みなのかを確かめるためです。
相談されるとアドバイスを急ぐとき、ナナイで何を解くか
国語ルート|ナナイ(解く)|問題解決法
国語ルートは、言葉から視座を育てる体系です。
正式な流れは、「読む → 解く → 書き換える」です。
今回は、その中の「ナナイ|解く|問題解決法」に絞ります。
ナナイは、国語ルートの「解く」を担う問題解決法です。
事実と解釈を分け、「何が起きたか」「なぜそう読んだか」「別の説明は成立するか」を解きます。
一つの意味世界へ固定されると、事実と解釈が混ざります。
ナナイで意味と構造を解くと、変えられない事実を残したまま、判断の幅を取り戻しやすくなります。
次に、何が起きたのかを事実として置きます。
なぜ自分はそう受け取ったのかを解きます。
そのうえで、別の説明が成立するかを確かめます。
現場で見えてきたこと
報道記者時代、情報が欲しい気持ちが先に立つと、相手ではなく情報を見てしまうことがありました。
相手の話を聞き、相談に乗り、目の前の人に必要な価値を考えるようになってから、信頼の意味が変わりました。
聞くだけで終わる必要もない
でも、相談には時間が限られていることもあります。
全部を聞き切るまで何も言えないわけではありません。
最初の一問で方向を合わせれば十分なことがあります。
ナナイは、都合よくポジティブに言い換える方法ではありません。
事実へ戻り、複数の説明を比べ、現実と照合できる範囲だけを残します。
それでも、現実の見え方・理解・判断を増やすために使える範囲はあります。
一つの方法だけで現実のすべてを説明しないことが大切です. 確認できる事実、相手の反応、身体・状態・環境など、まだ変えてはいけない条件は残します。
答える前に置きたい一つの質問
答える前に『いま一番ほしいのは、整理・意見・具体策のどれに近い?』
と聞きます。
そこで初めて自分の知識を使います。
相手にナリキルとは、答えを捨てるのではなく、答えを渡す位置を合わせることです。
一度に全部を変えません。
まず一つだけ現実で試します。
そのあと、何が変わり、何が変わらなかったかを観測します。
合えば残し、合わなければ修正します。
次に似た現実へ出会ったとき、同じ答えを選ぶ必要はありません。
「何が起きたか、なぜそう受け取ったか、どう言い換えられるかを順に整理する」を使い、まず自分で現実を読み直します。
読む。
解く。
書き換える。
その結果を現実で確かめ、必要なら修正します。
現実を確かめたうえで、何を残し、何を変えるかは、最後に自分で決めます。
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